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好調リフォーム会社・4つのマーケティング戦略を解説

先日、リフォーム産業新聞で、リフォーム・リノベーションや不動産仲介事業を手掛ける、とある会社のマーケティング手法が載っていました。戦略が功を奏していて、前期売上20億4000万円、前年対比114%、という好調ぶりだそうです。今回は、その戦略のポイントを(勝手な視点で)ピックアップしていきたいと思います。

戦略1)顧客の性格ごとに戦略を分ける

中古マンションの買取リノベ再販と、個人宅のリフォーム・リノベーション施工が同社のメイン事業。ターゲットを50代女性としつつ、その中でも「①価格重視派」「②世界観にこだわり派」の2グループに分け、それぞれにペルソナを設定しているそうです。

ペルソナとは?

詳細の設定をした、架空のユーザー像。「ターゲット」が集団を指すのに対し、「ペルソナ」は、名前・年齢・居住地・趣味・家族構成・休日の過ごし方などを細かい所まで設定する。

「①価格重視派」には、リフォームのノウハウや、補助金・ローンの情報を提供し、お得感を打ち出したオファーを届ける。一方の「②世界観こだわり派」に対しては、リノベーションブランドをつくり、”この会社だったら、理想の住まいが実現できそう”という感情を持ってもらう。というように、ペルソナ別に刺さる情報を届けています。

戦略2)オウンドメディアを活用している

「②世界観こだわり派」に向けたブランドでは、Webマガジンをつくって情報発信を行っています。コンテンツは、住まいやインテリアのことから、50代女性の悩みや、お味噌の作り方など、暮らしに寄り添った内容。まさに、戦略1で述べたペルソナに対して届けているようなWebマガジンです。

このように、Webマガジンを活用する手法は、オウンドメディア・マーケティングの一種。

オウンドメディアとは?

自社が運営するメディアのこと。広告費をかけず、自社の表現したいことを情報発信できる。Webマガジン・自社ブログ・SNSの公式アカウントなどを指すことが多い。

ブランドと同じ世界観を設定することで、「その世界観が好きな人」を見込み客として集められるのが大きなメリットです。見込み客の質をグッと上げられる効果を見込めます。また、ユーザーにとって役に立つ情報は、その会社を信頼する要因になり、いざという時に”選んでもらえる”ようになります。

戦略3)ショールーム兼カフェで接点を増やす

※写真はイメージです。

これはある程度規模がある会社でなければできないことですが、同社では、カフェを併設したショールームがあり、地域にオープンな存在になっています。カフェでは、こだわりのあるスイーツ・パン・ドリンクを提供していて、”ちゃんとしたカフェ”だなぁという印象。もちろん内装は世界観を反映しています。

このカフェがどのような効果をもたらしているかというと

  • 会員クーポンなどで潜在顧客600件のリストができた
  • リフォーム・リノベーション等につながった売上は、1店舗当たり年間約8億円

と、しっかり結果に結びついているそうです。

こちらから売り込みにいかなくても、お客様の方から来てもらえる、そして自然に何度も足を運んでもらえるのが、カフェ併設の大きなポイントです。

戦略4)特別な体験ができる仕掛けづくり

実はこのカフェには、通常の客席と区切られたスペースがあり、ゆったりとしたソファ席になっています。基本的に予約専用のスペースになっていて、SNSには優雅なカフェタイムの風景がアップされています。わざわざ予約しないと味わえない特別感が、リノベーションブランドの世界観とマッチ。”予約する”という、一層深い接点を持つことができるのも、潜在顧客づくりに一役買っていることと思います。


ほんの概略的な話でしたが、戦略が体系立っていることが少しでも伝わりましたでしょうか?記事では「マーケティング」という言葉が使われていましたが、”ファンをつくる”という意味では、ブランディングの考え方も取り入れられている印象です。ペルソナのことや、Webマガジンの活用については、また機会を見て記事を書きたいと思いますので、またご覧いただけたら嬉しいです。

※2024/02/05発行「リフォーム産業新聞」の記事を参考にさせていただきました。

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